妊娠中の貧血はプルーンの鉄分補給で改善できる?

妊娠前は貧血に悩まされたことなんてなかった人でも、
妊娠中は貧血が続いて体調不良になってしまう人は少なくありません。

妊娠中は通常の場合よりも体重が増えその分、血液量も増えます

血液中のヘモグロビン濃度が下がりやあすやすくなるため、
薄い血液になることが、貧血気味になる原因です。

血液を増やす(血液を濃くする)には、
ヘモグロビンの材料となる鉄分が必須で、
では、1日に摂取する鉄分量の目安は成人妊婦で
12mgと言われています。

さらに妊娠前期は15mg、妊娠後期は20mgと、
妊娠中には十分な鉄分が必要になるものの、
平均的な妊婦の1日の鉄分摂取量はというと
6.9~8.2mgと言われています。

慢性的に鉄分不足な状態となっているので、
意識をして鉄分を補うようにしないといけません。

プルーンに含まれる鉄分は実はそれほど多くない!

プルーンで鉄分を補うことはできるのかというと、
実はプルーンにはそれほど多くの鉄分は含まれていません。

プルーンが貧血に良いと言われるのは、
鉄分からヘモグロビンを合成するために必要な
ビタミンやミネラルが豊富に含まれているからでしょう。

プルーンだけで妊娠中の貧血を改善するのは、
効果は高いとは言い切れず、
鉄分自体の摂取量を増やさなければいけません。

鉄剤で鉄分を補うのは過剰摂取になりやすい


貧血があまりにもひどいのであれば、
産婦人科の主治医とも相談をして、
鉄剤を使うのが良いでしょう。

  • フェロミア(50mg/1錠)
  • フェロ・グラデュメット(105mg/1錠)
  • スローフィー(50mg/1錠)
  • テツクール徐放錠(100mg/1錠)
  • フェルム(100mg/1錠)


※かっこ内の数字は鉄分の量

といった鉄剤があり、効果的に鉄分を補えるものの、
鉄剤を使うにあたって気をつけたいのが鉄分の過剰摂取です。

鉄分を体に吸収するには長い時間をかけて消化しなければいけないため、
胃腸にかなりの負担をかかえ、つわりや二日酔いに似た症状を
感じやすいんです。

鉄の上限量は1日あたり成人妊婦で40~45mgと言われていますから、
鉄剤を使うと軽々と条件値を超えてしまい、
体調不良を訴える妊婦さんは少なくありません。


プルーンは便秘解消効果は高い

プルーンの貧血改善する効果については、疑問を感じるものの、
プルーンは妊娠中の便秘を改善する効果は高いと考えられます。

食物繊維とソルビトールという腸の働きを活性化してくれる
栄養分がプルーンには豊富に含まれているからです。

食物繊維は便秘に良いと言われる理由は2つあって、
食物繊維には大きく分けて2つの種類があり、
それぞれが腸に対して別々の働きをしてくれるからです。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類がありますが、
水溶性食物繊維には腸内の善玉菌を増やしてくれる
ペクチンが多く含まれています。

便秘になるのは腸内環境が乱れるのが大きな原因であり、
腸内環境をコントロールしているのが善玉菌です。

善玉菌不足になると腸の働きが鈍くなるのに対して、
腸内の善玉菌の数を充実させることで、
便秘に悩まされなくなります。

不溶性食物繊維の方は水分を吸収して便を大きくすると同時に、
カチコチの便を柔らかくしてくれます。

柔らかくなった便が腸内を適度に刺激することで排便を促し、
体外に便を排出しやすくしてくれます。


ソルビトールは、不溶性食物繊維と同じく
大腸内の水分を集めて便をやわらかくする働きがあるので、
便秘を解消にはうってつけ。

プルーンにはこれらの栄養分が豊富に含まれているので、
便秘を改善する効果は高いと思われます。